ご挨拶

 2020年9月12日(土)・13日(日)の両日、道北の都・旭川において、「終わらない夏 無限の発達」のテーマのもと、全国障害者問題研究会(全障研)第54回全国大会が開催されます。1967年に結成された全障研にとって、オリンピック・パラリンピックの国内開催と重なる全国大会は初めてのことです。当然ながら時期はいつもの8月ではなく9月になり、開催地も北海道、道北になりました。本大会の特徴は、このような<特殊事情>を逆手に取り、コンパクトでシャープな大会を目指した点にあります。

 大雪山連峰の懐に抱かれた旭川は、石狩川水系大小160本もの川が流れ、730余の橋が架かる街です。市内の旭山動物園はもちろん、周囲には、富良野・美瑛、層雲峡などの観光スポットが目白押しです。旭川ラーメンもあります。

 旭川は、日本の良心ともいえる作家・三浦綾子を生み出した地です。三浦は『銃口』で、戦前の治安維持法によって多くの教員が逮捕された「北海道綴方教育連盟事件」を描いていますが、最も多くの逮捕者を出したのが旭川でした。「子どもが書き綴った作品をみんなで読み、たいせつにする、そうしながら、それを書いた子どもも、学級の子どもも生活をみる目、考える力、共感しあう力を養っていき、生活に意欲をもってとりくんでいく」(北海道教育大学名誉教授・小田切正)という綴方(作文)の今なら当たり前の方法を大切にしてきた熱心な教員たちが教壇を追われたのです。「生活図画事件」として有名な旭川師範学校(現北海道教育大学旭川校)の教員と学生が実践した美術教育への弾圧の事実も、<表現の自由>喧しいこんな時代だからこそ、講演会や展覧会の開催とともにメディアで頻繁に取り上げられています。

 旭川の地における先達の実践は、全障研が追求してきた発達保障の思想と実践と軌を一にしています。「終わらない夏」の「夏」には、決して途切れることのない「発達保障の思想と実践」が含意されています。

 皆様におかれましては、どうか北海道、旭川という場での学びを体験してください。旭川で共に明日への一歩を踏み出そうではありませんか。 

  全国障害者問題研究会第54回全国大会準備委員長  二通 諭

全障研とは?

全国障害者問題研究会(略称・全障研)は1967年に結成されました。障害がどんなに重くても、人間としての発達の道を歩むことができます。誰もが憲法に定められた基本的権利をもっています。障害者の権利を守り、発達を保障するために、全障研は活動を続けています。障害者、家族、教職員、保育者、指導員、障害にかかわるさまざまな専門職、研究者、ボランティアなどが幅広く参加する民間教育研究団体です。

全障研【北海道支部】では、年6回の会報の発行、学習会の開催のほか、各地域でのサークル活動を通して、研究活動を行っています。


全国障害者問題研究会ホームページへ【外部リンク】

[大会事務局] 北海道教育大学釧路校 戸田竜也研究室   電 話 080-3291-0300  メール zensyoken54@gmail.com
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